利用顧客インタビュー~マルトモ株式会社~
マルトモのおもい
1918年(大正7年)に愛媛県で創業、2018年に創業100周年を迎えました。
創業者の明関友市は、従業員と一緒に働き行動で示す現場主義で、その精神は今もしっかりと引き継がれています。
食卓に笑顔を
かつお節やいわし煮干しのだしを味わい、「おいしい」「全然違う」と楽しそうに笑う子供たちの顔は私たちの喜びです。
マルトモは、皆さまの笑顔のために、次の世代にかつお節や和食文化の魅力を伝えていきます。
どのような経緯でGHG排出量算定SaaSを知って頂いたのでしょうか。
経産省の省エネ対応として、生産本部として排出量を毎年報告する義務があり、現在スコープ1やスコープ2については問題なく進めておりました。
しかし、プライベートブランド品を提供しているお客様から、サプライチェーンのCO2排出量を算定していく必要性を言われた際に、スコープ3算定の必要性に気づきました。
そのときに、SustechのCEOである飯田さんからGHG排出量算定プラットフォームの存在を紹介されました。
他にも検討された会社やサービスがあったのでしょうか?
排出量算定に関しては他のソフトは検討していませんでした。元々、電力調達の最適化に関するプロジェクトで飯田さんとは繋がりがありましたから。スコープ3に関しては全社的な知識が必要であり、計算方法の解説や選択肢の提供が必要でした。
こういった部分において、非常にわかりやすく解説していただけたことが、導入の障壁を解消することにつながったと考えられます。
導入に至るまでの障壁はどのようなものがありましたか?
スコープ1、スコープ2に関しては、工場で使っている燃料や電気代など、元々知識があったのですが、スコープ3に関しては、仕入先からの情報や物流経路ごとの排出量など、より広範囲なデータとデータをどう扱うかの知識が必要となりました。
しかし、CARBONIX導入前に、データの区分けの仕方や計算ロジックについて、非常にわかりやすく解説していただいたことが、大きな支援となりました。
CARBONIXを使いやすいと感じている点や、気に入っているポイントはありますか?
使いやすい点は、登録した排出量が様々な切り口でグラフ表示されていることです。スポット別や拠点別に表示されているため、スコープ1~3のパーセンテージが見やすく、非常に使いやすいと感じています。
また、入力や登録に関しては、最初は反映がうまくされなかったりしましたが、事前に計算検討を行い、エクセルのシートと違和感なく使えるようになったため、非常に使いやすいソフトだと感じています。
活動量のデータ収集はどのようにされているのでしょうか?
初年度は、我々の部署だけでは持っていないデータが多かったため、管理部署と協力してデータを集めました。
2年目以降は、各部署からデータが自動的に集まってくる仕組みを構築していきたいと考えています。全社的な取り組みなので、各部署の連携が重要です。
反対にCARBONIXに関する課題や、追加して欲しい機能などはありますか?
ユーザー数については、当初は絞ってやろうかと考えていましたが、部署ごとに入力できる方が良いので、今後は、入力を担当する者を各部署に置き、入力してもらう形をとりたいと考えています。
まだ2年目で使い込んでいないため、機能面で特に不満な点はありません。
1年目は、事前にご準備いただいたExcelファイルに算定結果を打ち込んで、最後にExcelからCARBONIXにコピーして計算結果を得ていました。ただ、まだまだ使い込んでいないので、今後足りない点があるかもしれません。
特に、スコープ3については、10~16項目に分かれているため、もう少し詳細なデータが必要かなと思っています。グラフのブレークダウンについても、追加の要望が出てくるかも知れません。
今後の、GHG排出量データを使ってやってみたいことを教えてください。
今年度はGHG排出量を算出して、全社的にCO2の排出量削減目標を立てて取り組んでいます。削減プランをより細かく設定し、それに対してどれだけ削減できるかを明確にして、毎年少しずつ削減目標を立てて取り組むことになっています。
実際に、現場にとってこの数字がどれほど影響を与えているのかという点については、従来はCO2の排出量削減について上層部からの命令やコストダウンの観点から実施されていたため、現場にはあまり浸透していなかったと思われます。
しかし、全社的に数値化されたことで、今後は現場でも実感を持ちながら取り組んでいけることが期待されます。
また、製品別のGHG排出量を導入することを検討しており、商品を世の中に出す際には、製品ごとの排出量の開示が求められることがあると考えています。
製品別にGHG排出量を提示して、今後のCSR活動に繋げることを考えているということでしょうか?
将来的にはそうするべきだという考えは、既に全社で統一しています。そのためにも、より詳細なデータを開示していかなければならないと考えています。
初年度の計算はある程度ざっくりとしたものになっていますが、算出方法を精緻化し、必要であれば改めて計算し直す必要があると思います。
もう少し具体的に、環境に配慮した経営をすることで今後どのように事業を発展させたいと思われているか、是非おしえて下さい。
弊社は何年も前から健康・環境に配慮した活動、SDGs、省エネなどに取り組んでいます。当社は、利益だけでなく、社会貢献できる活動を行うべきだと思っており、地球環境に配慮した目標を掲げている企業であることは非常に良いことだと思います。
CO2削減についても、数値目標を立てたことが大きな動きでした。生産方法の中でエネルギー消費量を下げる工夫につながり、コストダウンを実現しています。
年初の方針発表会でも、副社長、常務から環境にますます配慮した経営をやりますよ、と、動画と共にメッセージが流れたので、それに基づいてまた部門長が各部署に対して方針説明会をして、私も技術部の方針発表会ではしっかりと伝えたつもりです。
実際、社員の方への浸透具合は現時点でどのような感じでしょうか?
方向性は浸透したと思います。一方で、どうやって現場でやっていくのかってというのはまだ明確に掴んでないと思います。
CO2を下げていきたいのはわかったけれども、具体的どうやって下げるの?といった質問や、最終的に排出量をゼロにするにはどうしたらいいの?といった質問が出始めています。
経営陣と社員との間で、そうした話し合いが行われたのも、今回の取り組みがきっかけだったのでしょうか?
はい、大きなきっかけだったと思います。対外的には、環境に配慮した活動を積極的に行ってアピールすることで、強みを打ち出していきたいと考えています。環境に配慮できる会社ということで、採用においても魅力的な存在となり、今後の成長につなげたいと思っています。
また、若い社員を中心に、近隣の海での活動を毎週行っており、そういった取り組みも、会社を選ぶ上でのポイントになるかもしれません。特にZ世代の方は環境問題に対する意識が高いため、こういった活動は非常に重要だと思います。
こういった活動を通じて、弊社の商品に興味を持っていただく方や、一緒に働いてみたいと思っていただける方が増えることを願っています。
最後に、今後CARBONIXに期待していることについて教えて下さい。
例えば、炭素税の導入や、世界的な脱炭素の動きなど、最新情報を知ることが重要です。
今年の3月29日にはGX推進法案について大きな報道がなされました。その報道によると、日本のカーボンプライシングは2028年度にスタートする予定で、当初は緩やかに導入されるようです。
私たちは、どの企業が対象になるのか、どの程度の賦課金が課せられるのかなど、最新情報を知る必要があります。あと5年しかないので、情報収集に力を入れたいと思います。
また、カーボンプライシングの議論は企業単位で進んでいくと思われますが、製品を輸出する場合は、EUなどの関税に関わるためその対応も必要になってくるでしょう。そのため、GHG排出量の計算は組織単位と製品単位の二つの視点から対応する必要があると考えています。
CARBONIXにも、組織単位のGHG排出量算定メニューと製品単位のGHG排出量算定メニューが併設されるとのことなので、今後は有効な使い分け方についてもアドバイスを頂きながら進めたいと考えています。
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